高橋洋一の自民党ウォッチ
小泉元首相の「活」で都知事選に激震 自民党時代「舛添氏と肌合わず」の遺恨?

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原発論戦が出てくる可能性

   今回の都知事選で、右中間と左中間のタマの争いになると、広い文化人の間で、原発論戦が出てくる可能性がある。東電は、事実上もはや国有化されているので、東京都が東電の株主であるとはいえ抜本的な施策を強制的に行わせることはできないが、一定の世論形成になって政府に圧力をかけられるだろう。

   さらに、興味深いのが、左中間のタマには、強烈なフォローウインドが吹く可能性だ。小泉純一郎元首相の支援である。昨2013年、小泉氏は脱原発姿勢を明確にして、大きな話題を集めた。

   13年末、安倍首相の靖国参拝に隠れていたが、東電などは、柏崎刈羽の再稼働・東電再建計画を決めている。小泉氏としては、昨年に懸念していたことをあっさりと否定されたと思っても不思議でない。小泉氏は脱原発で細川氏に共鳴しているという。しかも、自民党時代、小泉氏と舛添氏は肌が合わなかった。小泉氏は、息子のいる自民党を苦しめようとは思わないはずだが、細川氏への支援を暗に持ち出すことで、舛添氏に傾いている自民党へ活を入れることは十分にありえる。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2005年から総務大臣補佐官、06年からは内閣参事官(総理補佐官補)も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。著書に「財投改革の経済学」(東洋経済新報社)、「さらば財務省!」(講談社)など。


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