高橋洋一の自民党ウォッチ
小泉元首相の「活」で都知事選に激震 自民党時代「舛添氏と肌合わず」の遺恨?

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   東京都知事選(2014年1月23日告示、2月9日投開票)が面白くなってきた。筆者は東京出身なのでもちろん興味津々だが、政治的な関心事でもある。

   いまのところ若干名が名乗りを上げている。元日弁連会長の宇都宮健児氏(67)は、共産党と社民党が推薦する。元航空幕僚長で軍事評論家の田母神俊雄氏(65)は、元都知事で日本維新の会共同代表、石原慎太郎・衆院議員が個人的に応援するが、日本維新としては自主投票である。舛添要一・元厚生労働相(65)は、自民と公明が支援する方向だが、民主党も同調する動きが一部にある。ここにきて、細川護熙元首相(75)が立候補を検討していると話題になっている。細川氏が立候補すれば、民主が推薦し、自公対民主となって、政治的には盛り上がってくる。野球でいえば、左翼側と右翼側にタマが飛んで、次には右中間に大きな当たりが出たと思ったら、今度は左中間に鋭いライナーが出るかもしないという展開だ。

全国の知事は「官僚出身」が多いが、東京は別格

   当面、国政選挙がない中で、東京都知事選には大きな関心があつまる。このほかにも、沖縄県名護市長選(投開票1月19日)や山口県知事選(同2月下旬の方向)も、辺野古沿岸部の埋め立ての帰趨に影響したり、安倍首相の地元だったりするので、安倍政権にとっては落とせない地方選3連発だ。

   もっとも、東京都以外の知事選はあまり盛り上がらないことが多い。全国の知事はどういう出身なのを見るとわかる。知事になる直前の実質的な職業で分類すると、東京都知事を除く46道府県知事は、官僚25人、国会議員8人、学者3人、県庁・県議等7人、民間人3人だ。国会議員などでもその前には中央省庁官僚であった者は5人おり、広い意味での官僚出身者は30人と全知事の3分の2に達する。それら以外でも地方で行政に関わっていた人が圧倒的に多いので、行政経験は重要な要素である。

   ところが、東京都知事は別格だ。これまで7人の公選による都知事の内訳は、官僚出身者2人、学者2人、ここ3代は作家だ。学者2人と作家3人は広い意味での文化人だ。官僚出身者が行政経験をひけらかして選挙を勝てるようなところではない。

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