微小粒子状物質「PM2.5」などによる中国の大気汚染問題が深刻化の一途をたどっている。2013年9月には北京、12月には上海でも大気汚染指数が300を超え、「最も深刻なレベル」として市民に外出を控えるよう呼びかけられたほどだ。
そんな中、大気汚染問題を「自然災害」と認定する中国政府の発表があった。中国ネットユーザーは大激怒、「人災に決まってるだろうが!」と政府批判が巻き起こっている。
「明らかに人災」「無責任!恥知らずめ」
国営通信社「中国新聞社」の記事などによると、中国民政部は2014年1月4日、13年に発生した地震、台風など自然災害の被害状況を発表した。死者は1851人、行方不明は433人だという。
政府は今回初めて、有害物質を含む濃霧も「自然災害」に認定した。8月以外すべての月で過去最多の発生日数で、1~3月、9~12月が特に厳しかったとしている。
この発表が複数のメディアで報じられると、中国のミニブログ「新浪微博(シナウェイボー)」に政府批判の書き込みが相次いだ。「これは明らかに人災。自然災害だなんて何考えてんだ?」「人間が作った自動車や化学工場の排気が自然災害だっていうのか?」「なんて無責任なんだ!人間のせいで自然を汚しておいて、恥知らずめ」など、「自然災害認定」に怒った人が多かった。