国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)は2014年1月7日、1歳男児から取り出して本人に戻す予定だった末梢血幹細胞を誤って4歳女児に移植する医療事故があったと発表した。
男児は小児がんの一つ「神経芽腫」で入院しており、13年12月18日に血液をつくる自分の幹細胞を注入する治療を行う予定だった。移植の際は、担当医と看護師の少なくとも2人で幹細胞の入った容器と患者との照合作業行う規則だが、担当医はこれを守らずに1人で女児に移植作業を行った。現時点で女児に重い健康被害は確認されていないという。男児には予定よりも少ない量の幹細胞を戻し、容態は安定しているという。
病院側は両家族に経緯を説明し、謝罪した。今後は、バーコード認証システムを導入するなどの再発防止策を講じる。