牛丼・吉野家、「鍋効果」で一歩抜け出す すき家の「安売り」通じず…

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消費者は多少値段が高くてもニーズにあった商品にひかれる

   「牛すき鍋膳」などの投入が功を奏した吉野家に対して、ゼンショーHDの「すき家」の2013年12月の既存店売上高は前年同月比4.7%減。これで28か月連続の前年割れとなった。

   すき家は12月20日~26日に全店で牛丼商品を一律40円値引きするセールを実施。牛丼並盛りの価格は同社で最安値の240円に設定したが、客数は5.5%減り、値引きによる集客効果は乏しかった。

   また、松屋フーズの「松屋」の既存店売上高は0.1%減とほぼ前年並みだったが、前年割れは21か月連続。客数も1.8%減った。ただ、牛丼のトッピングに力を入れることで、客単価は1.8%増えた。

   牛丼チェーンは値引き競争で疲弊したうえに、円安の進行による原材料高が追い討ちをかけるなど、厳しい経営環境が続いている。そうした中で、いかに利益を上げていくかが注目されたが、12月をみる限りでは、消費者は多少値段が高くても、ニーズにあった新商品にひかれるようになり、「安売り」で集客力を高めるデフレ時代の販売戦略は通じなくなったようだ。

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