油断するな、今年のインフルエンザ タミフルが効かない耐性ウイルスや、鳥インフル…

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年末年始にかけて鳥インフル感染者が続々

   感染防止のためには今後も細心の注意を払う必要はあるが、ひとまず耐性ウイルスが原因のインフルエンザにかかっても有効な治療薬があると分かれば安心だ。だがこれとは別に、鳥インフルエンザは今シーズンも中国で猛威をふるっている。こちらの対策も怠ってはならない。

   中国江西省の衛生庁は2013年11月17日、同6日に肺炎で死亡した女性から「H10N8」型鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。この型の人への感染は、世界で初めてだ。ただしウイルスの感染力は弱く、人から人にうつって患者が爆発的に増える恐れは少ないとみられる。

   しかし年末年始にかけて、インフルエンザの深刻な感染例の報道は引きも切らない。2013年12月26日には「H7N9」型鳥インフルエンザで、香港で初めて死者が出た。12月31日に台湾、2014年1月3日は上海で、それぞれ同型のインフルエンザ患者が確認された。1月5日に中国浙江省の衛生当局が発表したケースでは、30代の女性が重体だという。翌6日には広東省で初の患者が報告されるなど、毎日のように感染者が見つかっている。

   厚労省によると、日本国内ではこれまでN7N9型ウイルスに感染した患者は確認されていない。人から人に持続的に感染した例はなく、患者が海外から日本に渡航してきたとしてもすぐに大流行するとは考えにくい。とはいえ、「家族間での感染が疑われる事例」は海外で報告されており、このような接触が今後日本で起きないとは言い切れない。流行のピークまでに観光や仕事で中国に渡航する人もいるだろう。現状ではタミフルが有効とされるが詳細は調査中で、有効なワクチンはまだ開発されていないという。

   耐性ウイルスが原因の新型インフルも鳥インフルも、予防が肝心だ。正しいやり方にのっとった手洗いやうがい、日ごろの健康管理といった基本事項を守り、鳥インフル感染を防ぐためには用事もないのに家きんが飼育されている場所に近づいたり、鳥類に触れたりしないよう心掛けてほしいと、厚労省は呼びかけている。

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