円相場は1ドル「110円超」を予測
為替相場も「円安ドル高」が続きそうだ。みずほ銀行国際為替部は、日銀の「追加金融緩和」の観測があるほか、2013 年通年の貿易赤字が1~11 月累積で10 兆円超とすでに過去最大で、通年での経常黒字こそ確保するものの、「円高にならない理由」として貿易赤字は無視できないとしている。しいて円安見通しのリスクをあげるとすれば、「日本株の高値警戒と日銀の金融政策だろう」。マーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏は、14年の予想レンジを1ドル98~110円と予測する。1ユーロは131~146円。
また、野村証券は14年6月末が1ドル106円、1ユーロ138円。12月末は1ドル110円、1ユーロ132円と予測する。
マネックス証券の村上尚己チーフ・エコノミストは、「米連邦準備制度理事会(FRB)による量的緩和の縮小はスムーズに進み、長期金利も上昇、為替市場ではドル高地合いが強まる。日本でも脱デフレの動きは続くが、日銀は金融緩和の強化に踏み出す。米国と日本の金融政策の差が、為替市場でさらなる『ドル高円安』を後押しする」とし、2014年後半には「110円を超える円安が予想される」という。
外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は、予想レンジを1ドル99.5円~115円、年末には113円と予測する。
トムソン・ロイターが行った主要企業へのアンケート調査(38社が回答)によると、ドル円相場について22社(57.9%)が、足もとより6円ほど円安ドル高水準の1ドル110円以上とみている。最高値は120円だった。