四国電力伊方3号機の場合、ヒアリングは135回以上に
2013年末に駆け込み的に申請した中国電力、東北電力の2基以外で再稼動の申請があったのは、北海道電力の泊原発1、2、3号機▽関西電力の大飯原発3、4号機、高浜原発3、4号機▽四国電力の伊方原発3号機▽九州電力の川内原発1、2号機、玄海原発3、4号機▽東京電力の柏崎刈羽原発6、7号機だ。これらの7原発14基は既に原子力規制委員会の審査が進んでおり、とりわけ2013年7月8日に申請した北電、関電、四電、九電の原発は、東電と異なる加圧水型(PWR)で太平洋に面していないことなどから、再稼動を目指す先行グループとみられている。
原子力規制委員会によると、2013年7月8日以降、同12月17日までに週3回程度、計57回の審査会合が開かれ、現地調査や電力会社のヒアリングも実施された。最も審査が進むとみられる四国電力伊方原発3号機の場合、ヒアリングは135回以上に及んだ。しかし、原子力規制委員会が求める重大事故対策や保安規定、敷地内の破砕帯、地震などをめぐっては、電力会社の資料提出が遅れており、審査の行方は見通せていない。原子力規制委員会は「資料提出済みの審査項目であっても、審査の過程で追加の資料等の提出を求める場合がある」としており、今後の行方は予断を許さない。