【J-CASTが見た2013年】第8回
若者はなぜ冷蔵庫に入りたがったのか 「バカッター」「バイトテロ」で大騒ぎ

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踊るアホウに見るアホウ

   飲食店にまつわるもの以外にも「バカッター」はある。とりわけネットを震撼させたのは、2位にランクインした「中学生男女8組が制服で集合キス」写真だ。本人たちにとっては中学校の卒業記念に撮ったかわいらしい青春の1ページだったのだろうが、未成年に似つかわしくなく破廉恥だとリツイートされまくった。

   やっかまれるだけで済めばよかったが、芋づる式に同中学校の生徒による喫煙・飲酒や屋外での性器露出といった犯罪行為まで「発掘」される羽目に。校長先生も「卒業生であっても、呼び出して指導しないといけないと思っています」と困り顔だ。

   この他にも、若い男がパトカーの車上に乗る、男子高校生が精米機に入る、高校生が線路内に立ち入るなど、未成年者を中心とした「ご乱行」が多数報告された。

   相次ぐバカ行為。それに対し、ときに義憤に駆られ、あるいは面白半分に拡散するネットユーザー。ITジャーナリスト井上トシユキ氏の見立てによれば、こうした「バカッター」騒ぎが起こるのにはタイミングという要素が大きく絡む。

「夏休みということでアルバイトを始めたような若者が、新しくできた仲間に『自分はこんなに面白いんだぜ』とアピールしようとして投稿する、というケースも多いのでは。写真を広める、あるいは過去の写真を発掘し『告発』するようなユーザーにしても結局は同類で、まさに『踊るアホウに見るアホウ』の世界です」

   以前から、成人式や卒業式という限定された会場で大暴れする若者はいた。それがいまや「ツイッター」という便利な公開ツールを獲得して、一瞬のうちに自分たちの「おバカ行為」を世間に広く知らせ、注目を集めることができるようになった。「ツイッター劇場」というわけだ。自然、「炎上」のケースが多くなり、一度火が付けば大火になりやすい。若者たちが長期の休みに入る年末年始、さらには成人式や卒業式も控え、バカッター問題が再燃しないといいが――。

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