ハンバーガーは不健康、サンドイッチは健康――。米マクドナルドの従業員向けサイトに、写真とともにこんな英文のアドバイスが載っていたと報じられ、注目を集めている。
チーズがたっぷり乗ったハンバーガーにフライドポテト、それにコーラのようなドリンクが添えてある。従業員向けサイト「マックリソース・ライン」に載ったとされる写真だ。
「本当に従業員のことを考えていたんでしょうね」
その横には、ハムのようなものを挟んだサンドイッチにサラダ、それに水を置いた写真が並べられた。前者が「不健康なチョイス」、後者が「健康なチョイス」だ。説明文には、油を多く使った食品を避け、野菜が乗ったサンドイッチを健康のために選ぶべきだとある。また、チーズやベーコン、マヨネーズを控え、サラダやスープなどがあるような場所で食べなさいともした。
さらに、ファストフードは、忙しい人には便利で経済的だとしながらも、高カロリーで脂肪や飽和脂肪酸、糖分、塩分が多く、太り過ぎになる危険があると指摘している。
こうした情報を米メディアが2013年12月23日に報じると、ネット上では、たちまち話題になった。マクドナルド側が影響を考えたのか、米CNNによると、従業員向けサイトは25日になってメンテナンス中の表示が出て見られなくなった。
日本でも26日になって一部で報じられ、様々な意見がネット上に書き込まれている。多くは、「言われなくても知ってる」「安くて旨いは高カロリーなものが多いよね」などと冷静な反応だ。一方で、「正直でよろしい」「本当に従業員のことを考えていたんでしょうね」と皮肉る向きもあった。
日本マクドナルド「コメントは差し控えたい」
従業員向けサイトの助言について、日本マクドナルドでは、「事実関係の確認ができていませんので、コメントを差し控えさせて下さい」と広報担当者が取材に答えた。
一方、ハンバーガーなどが不健康とされることに対しては、こう反論した。
「決して、健康に悪いことはございません。原材料からしっかり管理しており、安全・安心の食材を使っています。ただ、どんな食品でも、偏って食べることは健康によくないのは確かです。ですから、私どもは、総合的にバランスの取れた食生活をするように提唱しています」
従業員向けサイト「マックリソース・ライン」では、マクドナルドが低賃金であることを示すような助言も過去にあったと米メディアで報じられている。CNNなどによると、副業をしたり公的扶助を受けたりするように勧めていたことが、それを象徴しているというのだ。サイトはもともと、従業員に家計のやりくりを指南するために開設されたともいう。
日本マクドナルドの広報担当者は、この点についてもコメントを差し控えたいとする一方、従業員の賃金についてはこう説明した。
「どんな仕事でも同じですが、アルバイトは、シフトなどで給料はまちまちであり、いくら稼ぐかは働き方によると思います。正社員については、副業などをしないと生活できないというようなことはありません」