「しっかりと説明して、誤解を解いていきたい」
そんな中で米国は、かなり冷ややかな視線を安倍政権に向ける。
在日米国大使館は26日午後に発表した声明で、
「日本は大切な同盟国であり、友好国である。しかしながら、日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったことに、米国政府は失望している」
として、「disappointed(失望)」との表現で今回の参拝を論評した。米国が以前から首相の靖国参拝に否定的な立場を取っていることは知られていたが、公式に批判するのは極めて異例と言っていい。
国内でも、「首相の政治判断として正しかったとは思えない」(朝日新聞夕刊)などと否定的な声と、「内外の圧力をはねのけ、参拝を実行した意義は大きい」(産経新聞号外)がぶつかり合っている。
当の安倍首相だが、「中国や韓国の人々を傷つけるつもりはない」と悠然と繰り返し、米国についても、
「さまざまな誤解があるのも事実であり、特に近年、その誤解がだいぶ増幅をされてまいりました。ですから、むしろこの機に、黙ってそれをやり過ごすのではなくて、しっかりと説明していくことによって、誤解を解いていきたいと思います」(午後の自民党インターネット番組で)
と語るなど、「説得」に自信を示してみせた。