「どうしてこうなるのかわからない」「努力が水の泡になる」――NHKが伝えた、韓国外務省関係者の発言だ。2013年12月26日、安倍晋三首相の靖国神社参拝は、国際社会には波紋を広げた。
予想されたことだが、中国も激しく反発、米国もこれまでに例がないトーンで「失望」を口にした。
毛沢東の誕生日に「最大の侮辱」
「中国政府は、中国及びその他のアジア被害国の国民感情を横暴に踏みにじり、歴史の正義と人類の良識に公然と挑戦した日本の指導者の行為に対し、強烈な憤慨を表明し、日本側に強烈な抗議と激しい非難を表明する」(人民網日本版より)
中国外務省スポークスマンは、26日午前中に抗議声明を発表した。「参拝へ」の第一報が流れたのが午前10時過ぎ、実際に首相が靖国に到着したのが11時30分ごろだから、その素早さがわかる。
ちょうど、12月26日は毛沢東の誕生日だ。複数の中国メディアは「毛沢東生誕120年の日に参拝」などとこの符合を報じており、北京在住だというある微博(ウェイボー)ユーザーも、
「(毛沢東誕生日の靖国参拝は)中国人民にとって最大の挑戦であり、万億の中国熱血青年への最大の侮辱だ!」
と怒りをあらわにする。
一方の韓国政府も午後に入り、
「我が政府は怒りと慨嘆を禁じることができない」
「韓日関係はもちろん、北東アジアの安定と協力を根本から傷つける時代錯誤的行為」
との声明を発表した。対日問題としては異例の、外務省としてではなく「一段上」の政府スポークスマンからの発表であり、韓国側としては「最高水準の強硬対応」だ。