「笑っていいとも!」(フジテレビ系)が終了まで残り3か月となる中、日替わりのゲストが登場する名物コーナー「テレフォンショッキング」の舞台裏が司会のタモリさんの口から明かされた。
生放送中にその日のゲストが友人に電話をかけて出演依頼をするのがお決まりだったが、タモリさんは週刊誌の対談で「さすがにそう、うまくはいきません」と「友達紹介」の内実を打ち明けた。
「明日来てくれるかな?」はアポの再確認
タモリさんが登場したのは2013年12月25日発売の「週刊文春」だ。タレントの阿川佐和子さんが同誌で連載している対談コーナーの1000回目のゲストとして招かれた。6ページにわたり、デビュー当時のことや、「いいとも!」の思い出話、今後の過ごし方などについて語る中で、「テレフォンショッキング」に触れた。現在ではタモリさんが翌日のゲストを紹介するシンプルな形式をとっているが、2012年4月ごろまでは、一貫してその日のゲストによる友人紹介だった。生電話での出演依頼がおなじみで、「明日来てくれるかな?」「いいとも!」の掛け合いは、番組のハイライトでもあった。
ところが対談の中で、阿川さんは自身の出演経験から「あれって最初の頃は本当にいきなり友達に電話してたんですか?」と、「建前」と矛盾するいささか大胆な質問を投げた。すると、タモリさんは「さすがにそう、うまくはいきません(笑)」と返し、生電話が演出にすぎないことを自ら明かした。さらに阿川さんは、出演した際には次につなげる友人を2、30人挙げるよう頼まれ、必死で絞り出したと振り返る。つまり「友人紹介」は、ゲストと何らかのつながりがある著名人を、スタッフが本人の意見を参考に声をかけ、予定の合う人物にアポ取りを済ましていたというわけだ。
ただし、このアポ取りも大変で、タモリさんは「ずっと長年、スケジュール調整を担当しているスタッフがいるんだけど、候補が20人いても30人いても全部だめということが再三あったみたいですね」と、スタッフ陣の苦労を語った。なお、出演の連絡から出演当日までは「1週間弱」程度しかなかったそうで、「明日」ではなかったものの、「友人紹介」はスタッフの奔走なしでは短時間で実現し得なかったことが分かる。