中国サッカーはしばしば「ラフプレー」の多さで話題になる。相手選手の顔面や股間を蹴るなどしてけがを負わせる凶暴さは、「カンフーサッカー」と揶揄されるほどだ。
そんな中国のサッカーチームがまたしても乱暴なプレーを繰り出したとして話題になっている。しかも中国選手にはお咎めがなく、報復したロナウジーニョ選手だけが退場になるという結果にサッカーファンが激怒している。
股間に挟んだボールを蹴られ脚を蹴り返した
問題のプレーがあったのは、2013年12月21日(現地時間)にモロッコのマラケシュスタジアムで行われた、FIFAクラブワールドカップ3位決定戦、ブラジルのアトレチコ・ミネイロ(Aミネイロ)と中国の広州恒大との試合でのことだ。
試合終盤、ボールを持っていたAミネイロのロナウジーニョ選手が広州の趙旭日選手に倒されフリーキックとなった。ロナウジーニョ選手はボールを股に挟んだまま倒れたのだが、このボールを趙選手が股間に打ち付けるような形で蹴った。すると、ロナウジーニョ選手が仰向けのまま趙選手の両脚に蹴りを入れたのだ。
趙選手の乱暴な行為への報復と見えたが、主審はロナウジーニョ選手にだけレッドカードを出した。ロナウジーニョ選手は股間をおさえるアピールなどしていたが、一人だけ退場という不本意な形になってしまった。
この試合は日本でも日本テレビ系で中継されていたが、解説の都並敏史さんは「上から踏んづけたプレーをロナウジーニョは自分の足を踏まれたという感覚でいますから、それに対して報復をしてしまったんですけど、そうすると両方退場じゃないか、そういう思いがロナウジーニョにはあるんでしょうね。ただこのプレーだけ見たら確実に退場行為ですから、その辺は難しいところ」と話していた。