現地と大使館経由の2ルートで韓国から要請受けた
日本側の説明は翌12月25日も変わらない。菅義偉官房長官は同日午前の会見で、
「現地、および外交ルートで要請があり、それを踏まえて日本政府としては、人道的、緊急的に法制局で審議した中で、決定した。具体的には、日本時間の22日午前に、現地で韓国隊隊長から日本隊隊長に対して、弾薬が不足しているとして弾薬の提供について要請があり、その数時間後に国連司令部から日本隊隊長に同趣旨の要請があった」
「22日の夕刻、在京韓国大使館から外務省に対して韓国政府の要請である趣旨を確認している」
と述べ、現地と大使館を通じたルートの、2つのルートで韓国から日本の直接要請があったとしている。その上で、現地ではお礼の電話を受けたが、韓国政府はそうではないことを明かした。
「そして弾薬引き渡し後に、韓国隊長から自衛隊隊長に対して電話で謝意の表明があった。また、韓国政府からは特段の謝意はない。これが現実」
韓国側の反応については、
「まったく分からない。でも現実的に、いま私が申し上げたような形で要請があった。日本政府としても武器輸出3原則の問題があり、そこは真摯に受け止めて、それこそ徹夜に近い形で法制局の中で見解を求める中で、ここはまさに人道的、緊急的という形で決断した」
と述べた。日本政府として夜を徹して検討したことを強調することで、韓国側に間接的に不快感を示した形だ。