日本株「まだ上がる」「いや下がる」… どうする「利益確定」後の対応

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   安倍内閣の経済政策「アベノミクス」の効果で、2013年の株式市場は「元気」を取り戻してきた。2013年12月26日に政権が発足して1年になるが、この間に日経平均株価は約55%も上昇した。

   一方、配当利回りは株価の上昇で、11月の東証1部平均で1.55%と前年同月に比べて、0.67ポイント下落。とはいえ、配当金は株価上昇の値上がり益よりも確実性が高いため、配当利回りを重視する傾向も高まっている。

連続増配企業に注目

   この1年、アベノミクスは円高を是正して、株高を実現。家計や企業に資産効果をもたらした。株式投資は低金利局面が長期化するなか、株価上昇を機に多少のリスクは積極的にとっても資産を増やしたいという人が増えてきた一方で、利益確定を狙って塩漬けにしていた株式の売却に踏み切った個人投資家は少なくなかった。

   さらには2014年1月から始まる少額投資非課税制度(NISA)が、現在保有している株式には非課税制度が適用されないため、一たん利益を確定して、NISA口座に取引を乗り換えるという投資家もいる。

   そんなこともあって、2013年は「売り」に動いた個人投資家が多かった。

   今のところ株価は右肩上がりが続いている。個人投資家が売り越しているのに、株価が上昇しているのは外国人投資家が買い越しているおかげだ。

   ただ、バブル崩壊やリーマン・ショック後の株価急落の記憶が残るだけに、「いつ、下落するのか」気になって仕方がないという投資家がいないわけではない。手元資金は潤沢でも、投資のタイミングを計っているうちに株価は上昇。「買いどきを失った」という人も少なくないとみられる。

   そうした中で、注目されるのが「配当金(インカムゲイン)」を重視した投資だ。一般には、「なかなか損切りできない」人や、長期間の保有(長期投資)をいとわない人に向いているとされ、株価に一喜一憂することなく、企業の業績が急速に悪化した場合などを除けば、定期的に手元に現金が入る安心感がある。

   なかでも、毎年配当金を増額している「連続増配企業」は、株価の下落リスクや配当金が減額されるリスクを低減できる。業績が好調、かつ安定している企業の証でもある。

   連続増配企業には花王や小林製薬、三菱UFJリース、学習塾の明光ネットワークジャパン、自動車部品のSPKなどがあり、2013年に10年以上連続で増配している企業は33社ある。

企業も「株式を長く保有してもらいたい」

   配当は年2回(中間期と期末)の企業が多いが、ホンダや日立工機など、四半期配当を実施している企業もある。企業にとっては、四半期配当によって業績を反映した、機動的な配当政策を可能にするとのメリットのほか、増加している個人投資家に長期保有を促す狙いもある。

   個人投資家も、「四半期配当であれば、株を買ってすぐに配当金を受け取ることができる」。

   もちろん、配当だけをみて投資しても思うような成果が見込めるかどうかはわからない。企業が思うような業績をあげられず、決算期の途中で配当の予想を引き下げることもある。

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