北朝鮮の金正恩第1書記に起こった「ある変化」の理由をめぐり、韓国メディアが大騒ぎになっている。
張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長の死刑執行後初めて公の場に現れた正恩氏の眉毛が「半分が切り取られてしまった」というのだ。「強い姿を見せようとした」「処刑で動転した」などと様々な憶測が広がっている。
「長さは短くなったが色はより濃くなった」
韓国メディアが注目しているのが、2013年12月17日に平壌で行われた金正日総書記の中央追悼大会での正恩氏の様子。張成沢氏の死刑が執行されたのは12月12日で、執行から公に姿を見せるのは初めてだ。正恩氏の表情がいつになく厳しく、顔色が悪いように見えたことは日韓のメディアでも話題になった。
韓国の民放MBCの看板番組「ニュースデスク」は、別の点に着目。12月17日の写真と、13年2月の写真を比較し、正恩氏の眉毛に起こった異変を指摘した。「強い姿を見せようと意図的に剃った」と分析した。正恩氏は髪型、歩き方、拍手の仕方などを祖父の金日成主席に似せていることが広く知られている。このことと通底する部分もあるようだ。
他の韓国メディアも、いっせいにこの話題を追いかけた。東亜日報は12月19日、「長さは短くなったが色はより濃くなった」ことから、「全部剃ってしまってから再び描いたのでは」と推測した。背景については
「権威的で強い印象を与えるため」
「風変りな性格が現れた」
と大筋ではMBCと同じだ。