同人誌即売会に行って「内定取り消し」に 創作ブログの「就活記事」にネット騒然

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   同人誌即売会に行った大学生が、入社予定の会社から内定取り消しされた――こんなブログ記事が話題になっている。

   事実の書かれたニュースではなく、いわゆる「釣り」の創作記事だが、事実と勘違いした人もいて「これで内定取り消しっていいのか?」と騒ぎになり、創作と知っている人からは冷ややかな意見が寄せられている。

「君は著作権法違反の違法なコンテンツを購入した」

   話題になっているのは「就活ニュース:デジタル版」に2013年12月18日に掲載された「同人誌即売会に行った大学生は内定取り消しになる」という記事だ。週刊誌の記事を模したような文章で、漫画同人誌の収集が趣味の大学生A君が、内定取り消しになった理由が書かれている。

   記事によるとA君は同人誌即売会に行ったと、実名のツイッターに書き込んだ。すると内定先の会社から呼び出され、「わが社ではコンプライアンスを重視している。君は著作権法違反の違法なコンテンツを購入した」と、法務部長から問い詰められた。

   A君は同人誌に著作権に違反しているものがあると知っていて、「みんなが買っているし罪悪感はなかった」と言うが、「黙認されていることなら違法行為にも加担するのか」と詰問されると反論できず、その1週間後には内定取り消しの知らせがあった。

   この件について「事情通の就活エージェント」の分析コメントとして、

「黙認されているから大丈夫だ、との言い訳は、事故を起こさなければ飲酒運転をしてもいい、と言っているのと同じ。同人誌即売会に参加する行為は社会人としての遵法精神に欠ける、と指摘されるのも当然でしょう」

という言葉が紹介されている。

   もちろん同人誌の購入で内定取り消しになることは通常はなく、注目を集めることを狙った創作記事だ。だが同サイトには「創作」「虚構」などの表示がないため、事実と信じた人からは、「これで内定取り消しっていいのか?」といったツイートが出ている。

   また、記事中に「A君には一刻も早く違法行為から足を洗い、真人間として再出発してほしいものだ」という言葉もあり、同人誌の購入=違法行為とする記事の内容に、同人誌ファンから不満の声も多い。

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