竹島を「紛争地域」と書かれた韓国は抗議
メディアの反応とは違って、政府レベルの対応は中韓で分かれた。
中国の華春瑩副報道局長は12月17日の定例会見の中で、
「日本の軍事と安全保障に関する政策は、日本が向かう方向性と関係しており、地域の安全保障環境にも影響する。そのため、アジアの隣国と国際社会が注視している。日本が歴史問題でとってきた否定的な動きを踏まえると、アジア諸国と中国を含む国際社会は、高い関心を払い、警戒せざるを得ない」
と反発したものの、日本に対する注文は、「積極的平和主義」を念頭に、
「単に平和へのコミットメントを口にするだけはなく、それを具体的な行動に落とし込んで地域の平和と安定のために建設的な役割を果たしてほしい」
と述べる程度だった。
韓国は、「積極的平和主義」そのものについては特段の反発を示さなかったが、竹島に関する記述に反発した。
外交部の朴俊勇(パク・ジュンヨン)東北アジア局長が12月18日朝、日本大使館の倉井高志総括公使を呼んで強く抗議し、国家安全保障戦略から竹島に関する主張を削除するように求めている。
聯合ニュースは、この抗議を報じる記事の中で、
「事実上、日本が国際司法裁判所(ICJ)への提訴を通じ領有権問題を解決するとの立場を表明したことを意味する」
と解説している。今回の国家安全保障戦略の記述は、韓国にとっては「事態が一段階進んだ」と受け止められ、反発を強める原因になっているようだ。