就活「受験料制度」への便乗企画が大波紋 ドワンゴの批判受けオールアバウト謝罪

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   新卒入社試験に「受験料制度」を導入するドワンゴに便乗する形で、逆に奨励金を支払うとしていたオールアバウトが企画中止を発表するとともに、「混乱を招いた」として謝罪した。

   ドワンゴが「我々の取り組みを茶化し、無効化しようとする」とオールアバウトを批判した翌日に、企画中止になるというスピード展開だ。

ドワンゴの受験料とほぼ同額を支給

ドワンゴ「受験料制度」説明ページ
ドワンゴ「受験料制度」説明ページ

   発端は2013年12月1日にドワンゴが発表した、2015年新卒入社試験での受験料制度の導入だ。「本気の方だけ受験してほしい」という狙いで2525円の受験料を課し、集めた金額は全額寄付するというものだった。就職活動の構造に対して「なにか一石を投じられないか」という狙いが背景にあった。

   就活サイトでは、興味のある企業への複数エントリーが推奨され、100社に応募して1社も受からない学生がいる一方で、1人で複数企業の内定をもらう学生もいる。企業側は大量の応募に対応しなければならず、内定を出しても入社してもらえないことにも悩まされている。受験料制度の発表当初は賛否両論があったものの、就職活動に対する問題提起として議論が活発化していた。

   ところが、生活総合情報サイト運営するオールアバウトが9日、ドワンゴを受験した学生が自社に応募した場合、ドワンゴの受験料とほぼ同額の2500円を奨励金として支給すると発表し、金銭の問題に注目が集まり始めた。

   さらに、ベンチャー企業のネコメシ(東京・港区)が便乗して、ドワンゴとオールアバウトを受験した就活生が同社を受験した場合、2525円から2500円を引いた25円を支払うと発表した。「こんなちっぽけなベンチャー企業を受験してくれてありがとう」制度として、ドワンゴの受験料と同額の2525円を支払う企業までも現れた。

   当初は就活制度に一石を投じる取り組みだったはずが、一気に「カネ」で就活生の注目を集める展開に様変わりしてしまった。

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