2015年にも市販の燃料電池車 燃料の水素にまつわる難問山積み

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水素ステーション設置には約6億円かかる

   さらに水素ステーションで市販する水素の価格も不透明だ。現在、水素ステーションは首都圏を中心に全国に20カ所程度あるが、社会実験用の設備で、一般ユーザーに市販されていない。2015年にトヨタとホンダがFCVを市販した場合、水素の値段はいくらになるのか。自動車メーカー関係者は「ガソリンより高くては、FCVは普及しない。アベノミクスの成長戦略の一環として、ぜひとも政府の補助で無料にするなどしてほしい」と漏らす。

   政府はFCVが市販される2015年までに全国で約100カ所、FCVが200万台に達する2025年ごろには1000カ所の水素ステーションを整備する計画だ。2013年度は東京ガス、岩谷産業、JX日鉱日石エネルギーなどが首都圏のほか愛知県、兵庫県、福岡県の19カ所で水素ステーションを設置する。

   しかし、ガソリンスタンドの設置が数千万円で済むのに対して、水素ステーションは約6億円かかるとされる。計画通りに水素ステーションが整備されたとしても、全国に3万7000か所あるガソリンスタンドには遠く及ばない。

   一方、政府と自動車関連業界はEVの普及に向け、急速充電器の建設も進めており、これまでに約1900カ所整備した。EVとFCVの覇権争いは世界的に決着しておらず、当面はEV用の急速充電器とFCV用の水素スタンドの整備が並行して進むことになる。

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