宝塚音楽学校の出身者がAVにデビューすると女性セブンが報じ、その後にAVが発売中止になっていたことが分かった。学校側は「出身者かどうかは分からない」というが、何があったのかとネット上で騒ぎになっている。
「『宝塚いじめ』被害女性 覚悟の『AVデビュー』」。2013年12月5日発売号で、女性セブンはこんなキャッチフレーズの特集を組んだ。
「宝塚いじめ」で学校訴えた元生徒??
宝塚でのいじめとは、09年11月に当時18歳の元生徒が校内でいじめを受けていたなどとして、学校側とトラブルになっていることが発覚したことを指す。当時の報道によると、元生徒は、このいじめで万引きしたとウソの告げ口をされ、それを元に学校側が退学処分にしたと主張し、処分の取り消しと1000万円の慰謝料を求める訴訟を神戸地裁に起こしている。
訴訟はその後、調停に付され、10年7月、学校側が処分を取り消し、元生徒の卒業を認めることと、元生徒が宝塚歌劇団への入団を求めないことで、事実上の和解をしていた。
女性セブンが元生徒と同一人物だとしたのは、AVデビューする予定だった高塚れなさんだ。AV販売会社のソフト・オン・デマンドのホームページ上では、13年12月2日に特設サイトがオープンし、れなさんは、名門音楽専門学校を卒業したとして、「100年に1人の逸材!」「新しい伝説」などと紹介された。そして、いくつかのヌード写真やPRムービーも公開された。
女性セブンの記事では、元生徒は、東京都内で何らかの勉強をしていたところ、AV制作会社にスカウトされ、将来は芸能界で活動したいとしていたという。
ところが、AVの先行受注を始める9日になって突如、ホームページ上で発売の中止が発表された。このため、デビュー作は、14年1月9日に発売されない見込みになった。その理由としては、「メーカー諸般の都合」としか書かれていない。
宝塚音楽学校「まったく存じていない」
ネット上では、突然の発売中止に驚きの声が上がり、「本人の翻意なのか」「圧力かかった?」などと女性誌が取り上げた影響を指摘する声も出た。
そもそも、高塚れなさんは、本当に「宝塚いじめ」で学校側を訴えた元生徒なのか。
兵庫県宝塚市の宝塚音楽学校では、取材に対し、「本人なのか、まったく存じていないです」と広報担当者が答えた。「記事は読みましたが、学校側は関与していません」といい、AV販売にクレームを付けたかどうかには「知りません」とした。
ソフト・オン・デマンドの宣伝販促部では、「これに関しては、すべてノーコメントです」と取材に答えるだけだった。
れなさんは、写真集も2013年12月18日に出す予定になっていた。その発売も中止になるかについて、発売元の双葉社に聞くと、週刊大衆編集部の担当者は、「予定通り発売します」と明言した。
宝塚の元生徒かについては、「弊社としてはノーコメントとしか言えません」と言う。AV発売中止の理由についても、「把握していないです」と答えた。
週刊大衆の9日発売号では、れなさんのヌード写真が「話題騒然の美女が遂に!」のキャッチフレーズですでに袋とじになっている。ただ、そこでは、プロフィールに、音楽専門学校卒業などの紹介はなく、生年月日や出身地、スリーサイズなどの情報しか書かれていなかった。