「『やだね』ボタンをゲットしよう」はスパムだった
これまでも、「いいね」に続く「第2のボタン」を求める利用者からの声はあった。根強いのが「dislike」、つまり「やだね」ボタンだ。今回「わかる」ボタンについて報じた米ハフィントン・ポストの記事にも、読者から「先に『やだね』ボタンを導入してくれ」との意見がみられた。フェイスブックには友人の投稿だけでなく、オンラインニュースの記事や著名人のページなどがある。多様なページを見ながら自分が支持しない書き込みには明確に「嫌い」と意思表示するために、「やだね」ボタンが必要なのだそうだ。
3年前にはこの機能を巡って、スパム騒動が起きている。コンピューターウイルス対策を手掛ける英ソフォス社は2010年8月16日、フェイスブック上に「公式『やだね』ボタンをゲットしよう」という書き込みとともに不正なウェブサイトへのリンクが記載された書き込みが見つかったと警告した。ネット調査と偽って投稿されたもので、文面は数パターン存在した。リンク先ではアンケートの記入を求められ、個人情報を抜き取られる恐れがある半面、肝心の「やだね」ボタンは手に入らない。
正式には今日まで公開されておらず、今後もあまり期待できなさそうだ。2013年4月3日付の米ハフィントン・ポスト記事では、フェイスブックの人気機能開発に携わった製品技術者がインターネット掲示板上で各種質問に答えた際の、このような発言を引用している。
「フェイスブックでは、(利用者間の)ポジティブな交流に焦点を当てている。『いいね』は前向きな感情を気軽に示すものだ。逆にネガティブな感情を表す機能追加が価値あるものになるとは思えない」
事実なら、相手への共感を示す「わかる」ボタンの方が「やだね」ボタンよりも実現性がありそうだが、現時点ではフェイスブックは何も発表していない。