従業員約3万人のうち、3分の2は外国人
武田は早くから積極的に海外展開してきた。2008年には米バイオ医薬品会社、2011年にはスイスの製薬大手と、2社を計2兆円かけて買収。欧米中心だった販路は、ロシアやブラジルなど新興国を含む70カ国以上に広がり、今や売り上げの過半数を海外で稼ぐ。従業員約3万人のうち、3分の2は外国人だ。海外販売や財務などを担当する経営幹部にも外国人が就いている。
それでも世界の医薬品売上高ランキングでは、トップ10にも入らない。米ファイザーやスイスのノバルティスなどと比べると、売り上げは半分以下だ。糖尿病薬の特許切れなどの影響で事業環境は厳しさを増す中、投資に見合った成果を上げていないとの指摘もある。