武田薬品、外国人をいきなり社長に抜擢 ライバル企業からヘッドハンティングも異例

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   国内製薬メーカーの雄、武田薬品工業の次期社長に、外国人が初めて就任する。しかも内部登用ではなく、ライバル企業からのヘッドハンティングという異例の抜てき。世界で競争力のある企業として成長し続けるために、国籍、人種、性別にこだわらない「最適な人物」を選び、新興国市場の開拓に力を入れる考えだ。

   新社長に就任するのは、英大手グラクソ・スミスクライン(GSK)のフランス人幹部、クリストフ・ウェバー氏(47)。

ベルギーにあるGSKワクチン社の社長務める

次期トップは外国人(画像は「武田薬品工業」サイト)
次期トップは外国人(画像は「武田薬品工業」サイト)

   ウェバー氏は仏リヨン第1大学で博士号を取得したあと、GSKに入社。2008年から2010年までは、シンガポールでアジア太平洋地域を統括する上級副社長を務め、その後、ベルギーにあるGSKワクチン社の社長に就任した。GSKは日本での知名度は高くはないが、武田よりも規模が大きい。

   14年4月までにCOO(最高執行責任者)として武田に入社し、6月下旬の株主総会を経て代表取締役社長COOに就く予定。長谷川閑史社長は、会長CEO(最高経営責任者)となり、その後1年をめどに、CEO職を譲る見通しだ。

   日本企業のトップに外国人が就くこと自体は、そう珍しいことではない。近年では日産自動車のカルロス・ゴーン氏▽ソニーのハワード・ストリンガー氏▽日本板硝子のスチュアート・チェンバース氏▽オリンパスのマイケル・ウッドフォード氏などがいる。ただ、これまでは資本提携先からの招へいや、自社の海外法人からの登用といったケースが多く、ヘッドハンティングでいきなり社長というケースは極めてまれだ。

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