マクドナルドが売り上げ、客数の減少に苦しんでいる。日本マクドナルドホールディングス(HD)によると、2013年11月の売上高は全店ベースで前年同月に比べて9.5%減となり、2桁減となった2月(10.4%減)以来9か月ぶりの低水準となった。
長期化したデフレを低価格メニューによる高い集客力で収益を上げてきたが、景気回復の波には乗り遅れ、13年12月期は2期連続の減収減益に陥る見通しだ。
客数は7か月連続減、今年最大のマイナス幅
日本マクドナルドHDが2013年12月9日に発表した11月の売上高を既存店ベースでみると、前年同月に比べて10.4%減で、やはり2月(12.1%減)以来の大きなマイナス幅となった。
月次動向をみると、一部商品の値上げよるテコ入れをした5月(全店2.1%増、既存店0.5%増)、6月(同2.6%増、1.0%増)の売り上げは改善がみられたが、7月からは5か月連続の前年割れとなった。
一方、11月の客数(既存店ベース)はさらにマイナス幅が大きく14.4%減。前月を上回って、今年最大の減少幅となった。客数の減少は7か月連続だ。
客単価は値上げ効果で4.7%上昇となり、7か月連続でプラスだった。
マクドナルドは、11月に人気のレギュラーメニュー、「チキンフィレオ」を刷新。また「マックポーク」を期間限定で復活するなどの手を打ったが、客足は伸び悩んだ。前年はハンバーガー類1つを買うと「ハンバーガー」の無料券を1枚プレゼントするキャンペーンを実施していたが、今年は見送った。それが響いたのかもしれない。
2013年5月から「100円ハンバーガー」などの一部商品を値上げ。6月からは期間限定のクォーターパウンダー、7月には1日限定の1000円ハンバーガーなど高級志向の新商品を相次いで投入したものの、客数は低迷。円安や原料費の高騰も追い討ちをかけ、収益改善の見通しが立たない。