田中マー君「20億円」ではメジャーに渡せない? ダルビッシュも「楽天は田中出せないですよね」

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   日本野球機構(NPB)と米大リーグ機構(MLB)側が、新ポスティングシステムについて大筋に合意となった。だが入札額の上限金額に楽天は難色を示し、田中将大投手のメジャー行きの可能性が再度あやしくなってきた。

   テキサスレンジャーズのダルビッシュ有投手も、20億円という金額に「楽天は田中出せないですよね」とツイッターに書いている。

「次のステップに進めない可能性がある」

   新ポスティングシステムは、入札金額を抑えたいMLBの要望と、複数球団と移籍交渉をしたい日本選手会の要望を、どちらも盛り込んだ内容だ。2000万ドル(約20億円)の上限を設定し、複数の球団が上限額で入札した場合、選手はそれらの球団すべてと交渉できる。従来のポスティングシステムは入札金額に上限がなく、最高額で入札した球団だけに交渉権が与えられていた。

   新制度についてメジャーリーグアナリストの古内義明氏は、2013年12月5日の報道ステーション(テレビ朝日系)で、

「日本のプロ野球選手会とメジャーリーグ側の勝利と言っていいと思う。(メジャーリーグ側は)一定の上限金額を決めればお金がない球団も手を挙げられる」「日本人選手の代理人をやったアメリカのエージェントが、『1球団だけだと足下をみられてしまうのでFAのように複数の球団と交渉したかった』と言ってますから、選手にとっては大きなメリットだと思う」

と、評価している。

   しかし、上限20億円という金額に、田中選手を擁する楽天は納得いかない様子だ。報道によれば、球団内で協議して金額が妥当でないと判断した場合、「次のステップに進めない可能性がある」と立花球団社長は話し、田中選手のポスティングシステム利用を認めない可能性をほのめかした。

   以前、米メディアで「100億円で入札」と報じられたこともあるだけに、20億円は少ないと見る向きも強い。旧システムでメジャー移籍した松坂大輔投手の入札金額は約60億円、ダルビッシュ投手は約40億円だったとされている。ダルビッシュ投手はツイッターで、「ポスティング20億で合意なら楽天は田中出せないですよね。。」「球団経営もありますからね」などと発言している。

新制度で年俸高騰

   海外メディアはどう見ているのか。スポーツ専門局ESPNウェブ版では、楽天が田中選手のポスティングを容認しない可能性があると日本メディアを引用しながら、それでもヤンキース、ドジャース、カブス、ダイヤモンドバックス、エンゼルスが興味を示しているという。

   またニューヨークポスト紙は、新制度はポスティング金額に上限ができた代わりに、各球団が競り合って年俸が吊り上る可能性があり、年俸総額が一定金額を超えた球団に課される「ぜいたく税」の支払いを避けたいヤンキースにとって、痛手であることを報じている。

   今後は、立花球団社長が大リーグ関係者の集まるウインターミーティング(12月10日)に出席するため渡米予定で、それまでに田中選手と「ちゃんとしたコミュニケーションを一回とる」予定という。

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