2060年まで出版認められていなかったはずが・・・
1965年に「ハプワース16、1924年」を発表して以降は沈黙し、2010年に亡くなるまで作品を発表することはなかった。作品数こそ少ないが現在でも世界中で広く読まれ、多感な少年ホールデン・コールフィールドの饒舌な語り口が独特な代表作「ライ麦畑でつかまえて」(1951)は日本でも人気だ。野崎孝氏や村上春樹氏の翻訳で違いを楽しむファンも少なくない。
ファンにとっては朗報とも思えるが、本物に間違いないとすれば、天国のサリンジャー氏本人はあまり歓迎していないはずだ。特に今回流出したとされる「ボウリングボールだらけの海」については死後50年、つまり2060年まで出版が認められていなかった、というのだ。
ただし2013年8月には、ニューヨーク・タイムズ紙がサリンジャー氏の未発表作品のうち少なくとも5作品が新たに出版される見込みがある、と伝えていた。今回の3作品が含まれているかどうかはわかっていない。