韓国国防相「北朝鮮が各地で軍事力を強化していくことは事実」
今回の失脚が事実だとすれば、国際情勢が緊迫するという点では各種の分析は一致しているようだ。東亜日報の記事では、統一研究院のパク・ヒョンジュン専任研究委員が
「(北朝鮮の)国内が動揺すると、引き締めを図るために国外との緊張を高める戦略をとることもあり、朝鮮半島情勢が再び悪化する可能性もある」
と予測している。
韓国政府もこれに近い見方をしており、聯合ニュースによると、金寛鎮(キム・グァンジン)国防部長官は12月4日、主要司令官を対象にした会議で、
「北朝鮮内部で権力再編に向けた作業が進んでいる」
と述べ、
「北朝鮮が各地で軍事力を強化していくことは事実」
と警戒を呼びかけた。
カギになるのが、正日氏の命日にあたる12月17日の動向だ。1周忌の12年12月17日には、金日成主席と金正日総書記の遺体が安置されている錦繍山(クムスサン)太陽宮殿の開館式が行われ、正恩氏を筆頭に、朝鮮労働党や人民軍の幹部が出席した。13年12月17日にも同様のセレモニーが行われるとみられ、この場に張氏が姿を見せなければ、失脚は確定的になる。