エッチ広告めぐる週刊ポストVS朝日・読売 「イク」「濡れちゃう」はどうなったのか

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   いまや週刊ポストの看板コーナーなりつつある「死ぬほどSEX」特集。エッチな表現になんとなく気恥ずかしくなって、新聞広告でさえ目を逸らしてしまうという人も多いことだろう。

   そんなエッチな表現を広告に掲載するにあたっては、事前にチェックがある。2013年12月2日に発売された週刊ポスト(12月13日号)は「週刊ポストVS朝日・読売『エッチなタイトル』珍闘争」の見出しで、セックス特集の広告をめぐる新聞社との「攻防」を報じた。

タイトルや煽り文句が「公序良俗に反するか」審査される

新聞広告、「イク」は「いく」でないとダメ?(写真は、週刊ポスト2013年12月13日号)
新聞広告、「イク」は「いく」でないとダメ?(写真は、週刊ポスト2013年12月13日号)

   週刊ポストは「死ぬほどSEX」特集について、「日本人の性生活を真剣に考察したマジメな特集」としている。「公序良俗に反することで世間の耳目を集めたいという意図はない。長寿社会の現在、性生活の充実はそのまま人生の満足度につながる。実際に読者の関心は極めて高く、反響も大きい」という。

   そのため、広告も必要に応じて「SEX」の文字も大きなフォントを使って、堂々と掲載したい。

   一方、朝日新聞や読売新聞は、「公序良俗に反する恐れがある」広告は、新聞広告として相応しくないと判断し、掲載したくない。

   どちらも言い分はあるような、ないような気もするが、結果として折衷案としてできあがった広告が、これまで新聞に掲載されてきた。ただ、エッチな表現をめぐっては、「週刊ポストと朝日・読売」との、水面下の「攻防」があった。

   たとえば、週刊ポスト(12月6日号)の朝日新聞(11月25日付)の広告は、「したことがないSEXがしたい」と大きな文字で掲載されるはずだった。しかし、実際に掲載された広告の文字は小さく(4.5センチ以内)なっていた。

   週刊ポストによると、セックス関連の記事に関わる広告は、新聞社ごとに決めている広告倫理綱領に基づいて「審査」していて、たとえば朝日新聞の場合は「紙面の品位を傷つけるもの」は広告表示できないと明文化されているという。

   具体的には、「性に関する表現が露骨、猥褻、もしくは挑発的なもの」とあり、挑発的な表現には「オナニー」や「クリトリス」などがほぼ抵触するとみられている。このような場合は言葉の一部を●にして伏せ字にするよう、新聞社側から求められるそうだ。

読売は「巨乳」がNG 朝日は「イク」がダメ

   週刊ポストと新聞社が協議のうえ、表現を変更することもある。

「潮吹き」は「快楽の究極へ」
「濡れちゃう」は「反応しちゃう」
「やっぱり入れたい」は「やっぱりひとつになりたい」

が、その一例だが、厄介なのは判断が新聞社によっても違うことだ。

   たとえば、女性の豊かな胸を表す「巨乳」は、朝日新聞は容認しているが、読売新聞は認めていないという。

   また、読売新聞の2013年11月25日付に掲載された週刊ポスト(12月6日号)の広告で、「イカせられなかった」は「いかせられなかった」のひらがな表記での掲載が認められたのに、朝日新聞はひらがな表記では認められず、「満足させられなかった」に表現を変更させられた。

   この差がどこにあるのかは不明だが、変更によって意味が通らない場合もあって、そこは読者に前後の文脈で判断してもらうしかないわけだ。

   なにしろ週刊誌の広告だ。原稿を変更するにしても時間はなく、そんなに容易でないことは双方が承知しているはず。それでも毎週のように厳しい「攻防」が続くのは、審査担当者の主観によるような、曖昧な基準だからかもしれない。

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