市川女性刺殺の容疑者、フェリーで八丈島へ逃走 警察がヘリで先回りして逮捕

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   千葉県市川市の路上で湯浅栞さん(22)が男に刃物で刺され死亡した事件で、警察は元交際相手の男(23)の身柄を東京・八丈島のフェリー発着場で確保し、殺人容疑で逮捕した。

   男は事件を起こしたその日に、フェリーに乗り込み八丈島に向かったことになる。

元交際相手の男が復縁を迫りトラブル

男はフェリーで逃走(画像はイメージ)
男はフェリーで逃走(画像はイメージ)

   新聞各社の報道によると、事件は2013年11月27日午後4時半ごろ、JR本八幡駅近くで起こった。被害者の湯浅さんは右腹部を刃物で刺され、病院に搬送されたが死亡が確認された。同居中の婚約者と車で保育施設に3歳の娘を迎えに行って帰る途中、宝くじを買いに降りたころだった。

   容疑者として浮かび上がったのは、湯浅さんの元交際相手の男だ。湯浅さんに復縁を迫りトラブルになり、9月に警察から注意を受けていた人物で、事件後この男と連絡がつかなくなっていた。

   男は現場から逃走して本八幡駅にいるところまでは目撃されていたが、27日時点ではその後の行方がわからなくなった。本八幡駅からは電車を使えば、数十分で東京や新宿、千葉駅など各方面に行くことができるため、千葉県警は防犯カメラを解析して逃走経路を調べていた。

   事件翌日の28日朝、容疑者の元交際相手の男が姿を現したのは、300キロほど離れた伊豆諸島の八丈島だった。フェリーが8時45分ごろ到着したところに、警察署員が身分を確認して任意同行を求めると、抵抗することなく応じたという。

   八丈島まで逃走したという珍しいケースのためかネットでも注目され、

「本八幡で事件が起きて次の日に八丈島で確保って西村京太郎サスペンスみたいなダイナミックさ感じる」

などといった意見がツイッターに書き込まれた。

当日でもフェリーチケット購入できる

   容疑者が乗っていたのは、東海汽船が運航する大型客船「さるびあ丸」だ。27日午後10時20分に東京・港区の竹芝桟橋を出発し、伊豆諸島の三宅島と御蔵島を経由して、八丈島に翌朝到着した。事件現場のJR本八幡駅から竹芝桟橋までは、総武線、山手線を乗り継げば約45分、都営新宿線・大江戸線を利用したとしても50分弱でたどりつける。

   J-CASTニュースの取材に対して東海汽船の広報担当者は、八丈島への入港時に下船に警察が立ち会ったことは把握しているが、「どの人物かもわからない」として、容疑者が利用していた部屋の等級、予約の有無などはわからない、と答えた。ただ、この時期は客が少ないため、当日夕方に窓口に行ってもチケットを購入できるという。2等船室の場合の料金は8900円。

   逃亡先として八丈島を選んだのは、容疑者の親戚が住んでいるからだと見られている。「八丈島へ逃走するかもしれない」という聞き込み情報をもとに、警察はヘリコプターで先回りして逮捕した。男は取り調べで対して容疑を認めているという。

   離島への300キロの逃走劇にネットでは驚きの声が出た一方で、

「八丈島に逃げたら逃げ場なくなるとか考えなかったのかな」
「八丈島って、これまたどん詰まりな方面に逃げたもんだな」

などと、到着後にどうするつもりだったのかと不思議がるツイートも出ている。

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