「日本から盗まれた仏像は、今すぐ返すべきだ」――韓国で、こんな行政審判が2013年11月25日申し立てられた。対象は、長崎県対馬市から韓国に持ち込まれ、いまだ日本への返還が実現していない仏像2体のうち、国の重要文化財に指定されている「銅造如来立像」。申し立てを行った僧侶・彗門(ヘムン)氏は、他国に渡った韓国文化財の返還運動を推進していることで知られる。韓国内では以前から、日本にある韓国文化財を取り戻すためにも、今回は問題の仏像を返還すべきとの声があり、今回の行政審判申し立てもこうした狙いがあるものとみられる。