午前から一転、夕方には「飛行計画を中国当局に提出しないよう協力要請した」
ところが、同日16時の会見では一転。菅官房長官は、
「政府としては本件について官民一致して対応すべき。改めて国土交通省からそれぞれの航空会社に対して飛行計画を中国当局に提出しないよう、協力要請した」
「一致して対応する必要がある。政府方針を改めてそうした航空会社に対して伝えた」
と述べ、国交相が両社に対して行政指導したことを明かした。
記者からは、
「これで民間航空機が打ち落とされたら、誰が責任を取るのか」
という疑問の声もあがったが、
「中国側から、『今回の措置は民間航空機を含む飛行の自由をさまたげるものではない』という回答を得ている」
ことを根拠に、
「まったくそうしたことは考えていない」
と断言した。
この行政指導は、業界団体の「定期航空協会」を通じて行われ、18時時点では個別の航空会社には内容は伝わっていない模様だ。内容が伝わり次第、対応方針を決める考えだ。
また、菅官房長官は、
「ほとんどの国は提出していないようだ」
とも述べた。成田-台北(桃園)路線を運航している米デルタ航空も、そのひとつだ。同社では、その理由を、
「現行の正式な空域の設定をもとにプランしています」
と説明している。