グーグルの開発するメガネ型コンピュータや、腕時計のスマートウォッチなど、新しいタイプのデバイスの開発競争が進むなか、ソニーがカツラ型ウェアラブルコンピュータ「スマートカツラ」の特許を出願したことがわかった。
多くの人が予想もしなかった奇抜なものだったのか、「その発想は無かった」とネットで大盛り上がりとなっている。
周囲の人に着用が気づかれない
「ウェアラブルコンピューティングデバイス」という名で、米特許商標局(USPTO)に出願された特許だ。アメリカの複数メディアが2013年11月21日に報じた。ソニーコンピュータサイエンス研究所の飛田博章氏が発明者で、特許の譲受人がソニーとなっている。米特許商標局のサイトに公開された書類によると、その構想は以下の通りだ。
カツラや付け毛にセンサーやカメラなどのほか、スマートフォンやタブレットといった別のデバイスと接続できる。メガネ型の端末などと異なり、ウェアラブルコンピュータを使用していると、周囲の人に気づかれないのが特徴という。
さまざまなデバイスと接続して使用し、頭部にバイブレータを取り付ければ、進行方向をナビゲーションが可能に。GPSを搭載すれば現在地の情報を得ることもできる。センサーでカツラの基準位置からの相対位置がわかるため、ズレているかどうかも確かめられる。
さらには、ビジネスのプレゼンテーションにも活用できるそうだ。頭部に取り付けたリモコンでスライドをめくったり、レーザーポインターを接続したりすることもできる。
カツラ型ならではのメリットは、頭部は脚や手、腰などほかのパーツと比べて敏感である点にあるため、としている。したがって、かなり小さい刺激でも感じ取ることができ、低エネルギーかつ小型の作動装置が使える。
また、人は頭部を本能的に守ろうとする性質があるため、体の別の部分に付けるタイプの端末より、ダメージを受けるリスクが少ないという。
「これで心置きなく禿げられます」
どのような人の利用を想定しているかというと、
「外見が変わると印象が変わるので、カツラはユーザーの見た目を良くして、周囲に与える印象を変えるのに便利です。だから多くの人々はカツラを使います。特に日常的にカツラをかぶっている頭が禿げた人々は、ここに記したウェアラブルコンピュータ端末のさまざまな機能を活用できます」
と、普段からカツラをかぶっている人が利用できると書かれている。
だが、いつもカツラの人に限定しているわけではなく、
「多くのコスプレイヤーは、漫画やアニメのお気に入りのキャラになりきるために、カツラやコスチュームを着用します」
といった例もあげていて、すべての人々が使えるとしている。
この特許について報じられるとネットでは「その発想は無かった」と大盛り上がりになり、
「これで心置きなく禿げられます」
「ヅラと絶対に気づかれないヅラこそ、一番スマート」
「発売がハゲしく楽しみや!」
などのコメントが多数書き込まれた。