「おしゃれ雑貨屋」に変貌、品質にもこだわる
デフレ経済の長期化で消費者にすっかり定着した「100円ショップ」だが、最近はスーパーやコンビニエンスストアのプライベートブランド(PB)が台頭。消費者は安くても必要なものでなければ買わなくなっていて、「100円」の優位性は薄らいでいる。店舗も飽和状態と思われていた。
そこで「100円ショップ」は、ショッピングセンターなど、集客力の高い大型商業施設への出店強化や、おしゃれな店づくりや雑貨などを取り揃え、商品の質にもこだわるようになった。
キャンドゥは「おしゃれ雑貨屋」のイメージを打ち出し、2013年8月末までに68か店をリニューアルした。その一方で、創業20周年を記念した商品やPBの「Do!STARS」を展開することで、店舗と商品が一体となった新ブランド展開している。割安感を維持しつつ、買い物を楽しめる場を提供することが不可欠と考えているようだ。
また、セリアは「量より質の100円ショップ」を標榜して、他の100円ショップに先がけ全店にPOSシステムを導入。それにより発注業務の大幅な効率化と消費者ニーズに即した品揃えを実現し、売り上げを伸ばしてきた。消費増税後は、消費者の節約志向が高まる一方で、品質への要求も一段と高まると予測する。
消費増税について、大創産業は「基本的に外税(表示)ですが、どのような影響が出るかは正直わかりません。ただ、お客様に対して、いくらが消費税かわかりやすいのはこの業界の特徴ともいえます」と話しており、消費増税による影響は受けにくいとみている。