国内初の公立美術館「神奈川県立近代美術館」の鎌倉館(神奈川県)が2016年3月末で閉館する見通しとなっていると読売新聞が2013年11月19日に報じた。
神奈川県は財政難のため、敷地を所有する鶴岡八幡宮との土地貸借契約を更新しない方針を示している。契約打ち切りとなった場合は土地を更地に戻して返還しなければならない。同美術館は世界的な建築家ル・コルビュジェの弟子で日本近代建築の第一人者・故坂倉準三氏による設計。1999年には国際機関「DOCOMOMO」により「日本の近代建築20選」にも選ばれ、日本のモダニズム建築を代表する建物として知られている。
同館は日本の近現代美術の系統的な収集で有名。また、歴代の館長は、戦後の美術評論界に君臨した土方定一氏はじめ、著名な研究者や評論家が占めてきたことから、公立美術館の中では別格とされてきた。