「利ざや」は縮小、本業は「消耗戦」 それでも銀行決算、リーマン後最高益更新

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上半期の国債売買益は前年同期比で約8割減

   一方、ここ数年の銀行決算の新聞記事では、「国債頼みの銀行経営」と指摘されることが多かったが、その状況が変わったことを示したのも今回の中間決算だ。前年同期は国債価格が上昇局面にあり、各行とも多額の国債売買益を計上したが、「もうこれ以上国債価格が上がりようはない」(債券アナリスト)相場環境の出現などにより、今年度上半期の国債売買益は前年同期比で約8割も減り、もはや「国債頼み」とは言えない。メガバンク各行は12年来、国債保有残高を減らしており、「国債頼み」の脱却を自ら進めてもいる。

   それでは「国債頼み」の次は何か、というと、これがはっきりしなくなる。

   柱になるべきは、本業中の本業と言える企業や個人への貸し出しだ。5グループの貸し出し残高自体は増えている。9月末時点の残高は1年前に比べれば8%増加し、順調なようにも見える。しかし押し上げたのは海外で、国内の貸し出しの伸びは3%程度にとどまる。各社トップによる会見では、これも異口同音に「設備投資などの本格的な資金需要がまだ起こっていない」との声が聞かれた。

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