「彼もシンガーを志している同志です」
東京消防庁の報道係では、なぜ信用失墜行為の疑いがあるかについて、こう説明する。
「公務員の立場でありながら、職業を偽って伝え、番組側に迷惑をかけたことがあります。また、ウソをついて、都民の信頼を失わせるようなことをしたこともそうです」
男性消防士は出演料を受け取っていなかったが、出演するときは、上司が番組の趣旨を理解して許可を出すことが必要だとしている。
今回のケースは、公表基準に達していないが、マスコミから問い合わせがあったので答えたという。職務外の行為なら、停職以上の処分が決まってから公表することになっているとした。まだ処分が決まらないのは、事実関係を調べるのに時間がかかっているためだという。
ところで、消防士がフリーターと偽ってまでテレビ出演したのはなぜなのか。
番組に出演している別の登録メンバーは、2013年4月28日のブログで、初出演後の消防士と東京・新宿でお茶をしたと明かし、「彼もシンガーを志している同志です」と紹介した。とすると、いつか歌手活動をしたいと考えて、そのステップにしたかったということなのか。
消防士の出演動機について東京消防庁に聞くと、報道係では、「まだ調査中ですので、確認できていません」とのことだった。