温室効果ガス、日本は2005年比3.8%減 「深く失望」「決定見直せ」海外から非難集中

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日経新聞も「余りにも低水準」と指摘

   日本の超低目標は、予想通り、早速国際的な非難にさらされた。COP19の場で2013年11月15日、会見に臨んだ日本代表団は海外メディアから厳しい質問を浴びた。会議に参加している欧州連合(EU)代表団の会見では「大幅に弱まった目標に失望した」「先進国はリーダーシップを示さなければならない」との厳しい指摘が出た。

   エドワード・デイビー英エネルギー気候変動相は「深く失望した。日本政府に対して決定を見直すよう求める」との見解を示し、温暖化の影響を受けやすい太平洋の島国のグループも「我々をより大きな危険にさらす」との緊急声明を発表。中国代表団も「国際的な責務を果たすべきだ」とくぎを刺した。日本代表団が15日に途上国や島国のグループに「1.6兆円支援」を説明したのに対しても、反響はほとんどなく、むしろ、3.8%減目標に批判が集中する結果になったという。

   国内のメディアからも厳しい声が上がる。脱原発の「毎日」社説(11月16日)は「問題は新目標の低さにある。……これでは、世界の温暖化対策に水を差しかねない」と批判。原発再稼働派の日経も「環境先進国を自負する日本としてあまりに低水準だ」も手厳しい。

   今回のCOP19は、温室効果ガス削減のための新たな国際枠組みの2015年合意・2020年からの実施に向けた重要な議論の場。欧州の「90年比で20%または30%削減」、米国の「05年比で17%削減(90年比3%減)」より見劣りする目標を掲げ、日本がCOP19からの議論にどうかかわるのか、厳しい道のりが待っている。

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