「理性失った安倍」「黒い本音現した」 「愚かな国」発言騒動に怒り狂う韓国

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   安倍晋三首相が「言ったという」一言に、韓国側が怒りに怒っている。

「韓国は愚かな国だ」

   出所は週刊誌の伝聞情報で、本当にそんなことを言ったかどうか、証拠も何もない。しかし韓国では与野党がそろって反発、議員同士の交流行事まで「ボイコット」の挙に出た。新聞各紙も「安倍の『2つの顔』」「黒い本音」などと書き立てる。

菅官房長官「そんなこと言うわけがない」

「愚かな国」発言を掲載した週刊文春(11月21日号)
「愚かな国」発言を掲載した週刊文春(11月21日号)

   2013年11月14日発売の「週刊文春」は、巻頭トップで「韓国の『急所』を突く!」特集を組んだ。その中で「総理周辺」が、安倍首相によるというこんな「発言」を紹介したのが、騒動の始まりだ。

「中国はとんでもない国だが、まだ理性的に外交ゲームができる。一方、韓国はただの愚かな国だ」

   発言の真偽は定かではない。週刊誌ではよくある「伝聞情報」だ。普通ならまともに取り上げられることもないが、これが即座に韓国紙で大々的に報じられ、一気に国際問題化してしまった。

   折も折、発売当日の14日に安倍首相は、韓日・日韓協力委員会の合同総会のため来日した韓国議員らと会談したばかり。「アンニョンハセヨ」とわざわざ韓国語であいさつした首相は、歴史問題について「痛惜の念」を伝え、首脳会談にかける熱意をアピールしていた。

   その直後の「愚かな国」騒動だ。菅義偉官房長官は「そんなこと言うわけがない」と目を見張り、外務省も打ち消したが、韓国議員らは15日の総会、日本側との昼食会をキャンセルしてしまった。国内でも与野党幹部から、

「首相やその周辺からこうした発言が続くようでは、韓日関係は困難に直面するだろう」(セヌリ党・洪文鐘事務総長)
「妄言を通り越して挑発。政府は断固として対応せねばならない」(民主党・田炳憲院内代表)

と日本攻撃の炎が燃え盛る。

大手紙・朝鮮日報も再び日本たたき

   メディアも同様だ。ここしばらく朴政権に対し日本との「対話」を呼びかける報道が増え、焼き肉好きだという安倍首相の「韓国びいき」ぶりも紹介されるなどしていたが、一時の「雪解け」ムードは一挙に冷え込んだ。

   13日時点ではコラムで反日強硬論に警鐘を鳴らしていた大手紙・朝鮮日報も、「愚かな国」発言について安倍首相なら言いかねない、との見方を示し、16日の社説でも首脳会談開催のため「日本が先に」努力すべきとした。他紙も「理性失った安倍」(聯合ニュース)、「安倍の『2つの顔』」(韓国日報)、「黒い本音現した」(MKニュース)などとバッシングする。文春記事中の「韓国経済は脆弱」という記述にさえ、いちいち反論記事が出る有様だ。もちろんネット上では、「愚かなのは日本だ!」「一方日本は放射能の国だった」などと炎上はさらにエスカレートする。

   一方、左派紙「ハンギョレ」は、

「安倍首相が侮辱したのは、韓国全体ではなく、安倍首相を無視し続ける『外交の天才』朴槿恵政権だったそうだ」

と、朴政権へのあてこすりに利用している。もっとも、さすがにこうした反応は韓国内では稀だ。

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