勘違いしてアクセルを踏んだとの見方も
それは、試乗車を運転していた男性が、ブレーキだと勘違いしてアクセルを一杯に踏んでしまったことにあるのではないかということだ。国沢光宏さんは、自動ブレーキがなかなか作動しないことに男性が恐怖心を感じた可能性もあると指摘した。
理由としては、時速30キロ以下で突っ込めば、車の前部が少し潰れる程度で済むはずだからだという。事故から見て、試乗車はかなり加速していたはずだと国沢さんはみている。そのうえで、会場のスタッフが試乗する人にブレーキペダルに足を添えておくようアドバイスしたり、暴走時にギアをニュートラルへ戻す訓練をした人を助手席に乗せたりすべきだとした。
マツダの国内広報部でも、取材に対し、一般的に言えば、かなりのスピードが出ていないと骨折までするケガはしないのではないかとの見方を示した。しかし、この事故については、どのぐらいのスピードが出ていたかについては、調査中だとした。様々な状況を想定してはいるものの、「警察の捜査に協力しており、コメントは控えさせて下さい」と答えた。
自動ブレーキの体験会については、ブレーキは車のテールランプなどの反射板にレーザーが反応するよう設計されており、反射板を貼ったバルーンで行うよう指導しているという。今回使われたマットについて、反射板が貼ってあったかは確認中だとしている。また、バルーンから8メートル以上離れたところで発車させたり、フェンスなどに近いような狭い場所で行ったりしないよう伝えているともいう。
自動ブレーキについては、「ドライバーの安全運転が前提であり限界がありますので、過信しないように注意喚起をしています」と言っている。