新作映画を劇場公開に先駆けてネット配信
視聴できる機器がテレビだけでは不便だが、最近はパソコンに加えて、普及が進むスマートフォンやタブレット型端末にも配信する業者が増えている。料金では、映画1本ごとに支払う方式から、定額制で「月額いくらで見放題」といったプランが定着してきた。
ケーブルテレビ会社からネットプロバイダー、ポータルサイト運営会社に加えて2011年には米国で実績を上げた「フールー(Hulu)」が参入、またレンタルチェーン「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)も、VODサービスを提供している。
Hulu日本代表マネージングディレクターのバディ・マリーニ氏は11月6日付のCNETのインタビューで、「以前はテレビで放送していなかったり、レンタル店に置いていないコンテンツは見ることができませんでしたが、そうした作品が見つかるチャンスがあるのがVOD」と語り、Huluについても「サービス開始から約半年は10%程度だった認知度が、現在は50%程度に上がってきている」と自信をのぞかせた。。
封切られる新作映画をネットにも配信する試みも始まった。動画配信サービスの「ユーネクスト」は、11月9日公開の邦画4作品をネットで11月6日から「先行上映」している。動画配信業者21社が協力し、劇場料金と同じ金額に設定した。旧作だけでなく新作までネットで見られるようになれば、サービスの幅は広がる。
見逃した映画がDVD化され、それがレンタル店に届くのを待つよりも、視聴の手間がかからなければVODの方がずっと早いし楽に楽しめる。米ブロックバスターの事例は、日本の近未来の姿かもしれない。