会津といわきの甘柿を食べた【福島発】

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   会津美里町の後輩から、漬物とともに甘柿(=写真)が届いた。近所の知人からも、枝付きの甘柿をちょうだいした。


   先日、いわき市で一緒に仕事をしたあと、マイカーで後輩を双葉郡の広野・楢葉町に案内した。いや、案内というのは語弊がある。後輩は楢葉町で小・中学校時代を過ごした。国道6号を北上し、彼の記憶の世界に入ったあとは、言われるままにハンドルを切った。


   後輩は東京で編集者として暮らした。定年を迎えたあとは、奥さんの実家がある会津に帰った。今はまた請われて、単身、東京で編集者生活をしている。家は会津にあるわけだから、出稼ぎのようなものだろう。


   会津の甘柿だ、なによりもベクレルを気にしないで食べられる。八つ割りにして晩酌の膳に添えた。


   いわきの甘柿も食べた。こちらは、市の風評被害払拭プロジェクト「見せます!いわき情報局」(今年のグッドデザイン賞を受賞)に当たって、一般的な傾向を見た。今年秋はいずれも検出下限値(キロ当たり10ベクレル未満)か、それを少し上回る程度だ。セシウム134の半減期は2年。その影響で数値が下がったものと思われる。


   ほどよい甘さとやわらかさに舌鼓を打つ。いよいよ秋が深まってきた、「柿食えば……」などと思いめぐらしているうちに、月替わりカレンダーが1枚はがれた。11月である。とたんに、年賀はがきの話が出た。「何枚要るの?」「インクジェット?」。少し落ち着かなくなる。


   テレビも次第に年末の空気を伝えるようになった。大河ドラマ「八重の桜」はあした(11月3日)が「襄の遺言」だという。そうか、終わりに近づいているのだ。11月は"プレ師走"なのだ。と同時に、年度でいえば後半の2カ月目。前半とは違った仕事(いわきの雑誌「うえいぶ」編集)が待っている。のんびりしてはいられない。

(タカじい)



タカじい
「出身は阿武隈高地、入身はいわき市」と思い定めているジャーナリスト。 ケツメイシの「ドライブ」と焼酎の「田苑」を愛し、江戸時代後期の俳諧研究と地ネギ(三春ネギ)のルーツ調べが趣味の団塊男です。週末には夏井川渓谷で家庭菜園と山菜・キノコ採りを楽しんでいます。
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