ナインティナインの岡村隆史さんが2010年に「体調不良」で芸能活動を休止していたときのことをテレビ番組で振り返った。「ほんまに芸能界やめようと思ったんですよ。もういいや……と思って」と当事の心境を明かし、自身の症状についてもあらためて詳しく話した。
これを受けてネットでは岡村さんの病気は「うつ病だったのでは」との見方が広がっている。
不眠が何か月も続く
岡村さんが「体調不良」当時のことを告白したのは、2013年11月5日に放送された日本テレビ系のバラエティー番組「解決!ナイナイアンサー」でのことだ。番組では元日本テレビキャスターの丸岡いずみさんが、うつ病だったときのことを扱った。
丸岡さんのVTRを放送した後のトークで、相方の矢部浩之さんに水を向けられ、「僕は半年ぐらい芸能界を休みましたけど」と当時のことを語り始めた。
「丸岡さんと一緒で一睡もできなくなってしまって。ぜんぜん眠れないんです。まったく。それが何か月も続いて」
岡村さんは病名を明かさず体調不良を「(頭が)パッカーン」と表現し、丸岡さんと同様に睡眠不足に悩まされたという。また、ラジオ番組で使うリスナーからの投稿ハガキを選ぶ際、どれを読むかわからなくなり、気がついたらハガキが散乱するなど、「常にパニックみたいな状態になっていた」と振り返る。
さらにひどいときには、ファンからサインをねだられても、「えっなんやったっけ」と忘れてしまい、自分のサインすら書けなくなった。マネージャーに過去のサインを見せられ、「はぁこうやったか」とようやく思い出す始末だった。
そんな状態でも岡村さんは自分から休みたいとは申し出なかった。矢部さんが「休め」と言っても「それだけは勘弁してくれ相方」と泣きついたため、半ば強制的に休ませる形になったそうだ。芸能界を「もうやめようと思ってた」が、それから半年の休養の間に「スベってもええんかな」と開き直れるようになり、2010年11月に無事復帰を果たした。
ネットでは不安障害やパニック障害ではないかという指摘も
岡村さんが芸能活動を中止した直後、その原因をめぐりさまざまな憶測がでていたが、「ナイナイアンサー」放送で丸岡さんのエピソードに合わせて語ったことから、精神的なものだったことは判明した。
復帰直後に岡村さんはラジオ番組「ナインティナインのオールナイトニッポン」で、「興味関心の低下」、「無気力状態」「じっとしていられない」「体重激増」などの症状があったとも話していた。
厚生労働省のウェブサイトに掲載されている「うつ病」の診断基準エピソードには、
「興味、喜びの著しい減退」「ほとんど毎日の易疲労性、または気力の減退」「精神運動性の焦燥または制止」「著しい体重減少、あるいは体重増加」「不眠または睡眠過多」
などの項目が挙げられていて、岡村さんの症状とかなり似ている。
また、「症状聞いてるとパニック障害とかかなと思ってたんだけど」などと、ネットでは不安障害やパニック障害ではないかという指摘も出ている。
厚生労働省サイトには不安障害の症状について、「はっきりした理由がないのに、あるいは理由があってもそれと不釣り合いに強く、または繰り返し起きたり、いつまでも続いたりする」と書かれている。確かに岡村さんは常にパニック状態だったことを告白しており、また突如「お金がないで!ロケ行けない!」と不安にかられたこともあったと明かしていた。