景気回復ムードもあり、高級おせちを相次いで投入
各百貨店の担当者は口をそろえて、他の商品にも同様の例がないか、調査に尽力していることを強調する。
「これまでも、店内で調理しているものについては現場で調査、取引先から納入しているものも企画書を提出していただき食材を確認してきた。今後はさらにこれを徹底していきたい」(大丸松坂屋担当者)
もっとも今回の「誤表示」も、そうしたチェックを受けているはずだという。阪急阪神ホテルズを振り出しに次々と「誤表示」が判明していった経緯を考えれば、影響がはたしてこのレベルで留まるものかどうか。
近年はおせちを作る家庭の減少に伴い、購入需要が年々伸びており、2013年正月の市場規模は500億円超に達したという(富士経済調べ)。今年は景気回復ムードもあり、各店では高級おせちを相次いで投入するなど、11月後半~12月にかけての販売ピークに備えていた。その矢先に起こった一連の問題が、おせち商戦に水を差すことは避けられない。
「影響についてはまだ何とも言えない。まずはお客様にご迷惑をかけないようにし、判明したものについてはお詫びをするなどきちんと対応しなくては……」(京王百貨店担当者)