保育時間の延長が切実な問題
同時に、数だけではニーズに対応しきれない問題もある。保育所と同様、保育時間の延長は切実な問題。東京都は2010年度から都独自の基準で補助金を上乗せする「東京都型学童クラブ」をスタート。国の面積基準は守りつつ、平日は午後7時以降まで預かるといった基準を設けているのは1歩前進。それでも、例えば、夕食が出ないため、仕方なく夕食を出してくれる民間の学童保育施設に、月額10万円の費用をかけて預けるといった例も珍しくないという。
政府は消費税増税を受けて2015年度から子ども・子育て支援制度を進める中で、学童保育の基準の明確化などを検討する。政府は実際、保育所の整備に力を入れているが、保育所が増えれば、学童保育の利用も当然増えるだけに、厚労省と文科省の縦割りを排し、利用者のニーズをどう組み上げるか、取り組むべき課題は多い。