手間かかるし、コスト削減、「濃縮のほうがおいしい」
とはいえ、「フレッシュジュース」から受ける印象は、「とれたて」とはいわないまでも、果実をその場で搾った、文字どおり「新鮮さ」だろう。
ザ・リッツ・カールトン大阪では「フレッシュジュース」を、ストレートジュースが冷凍された状態でホテルに届けられ、自然解凍した後にパックからグラスに注いでいた。
ストレートジュースを使用したことについて、ホテル側は「品質を一定に保つ必要があり、またゴミを削減するため」と説明。要は、1杯のジュースに使われる果実の費用と、果実を搾るコックなどの人件費や大量の搾りかすを処理する費用がかさむため、手間とコストを削減したかったということらしい。
しかし、そういったジュースの原価を勘案して価格を設定しているのではないのか――。
また、変更にあたり、「搾ったものと濃縮還元のジュースをスタッフで飲み比べたところ、全員が濃縮のほうがおいしいと答えた」とも話しているが、それであればきちんと「濃縮還元ジュース」と表記して、価格を見直して提供すればいいはずだ。
「コスト削減で儲けたい」といった気持ちが「偽装」に走らせた、と思われても仕方ないかもしれない。