財務省は2013年7~9月期の経済情勢報告で、全国11の地域のうち、関東や東海、近畿など7地域で景気判断を上方修正した。10月30日に発表した。下方修正した地域はなく、東北や九州など4地域は据え置いた。
全国の景気判断を、4~6月期の「緩やかに持ち直し」から「緩やかに回復しつつある」に上方修正した。「回復」は2007年10~12月期以来5年9か月ぶりのこと。円安の効果で輸出が堅調なのに加えて、個人消費も好調さを維持している、とみている。
地域別では「住宅関連を中心に受注が増加」(近畿)、「自動車の国内販売が新車投入効果で堅調」(東海)など、国内の消費が景気を押し上げているとの報告が目立った。
先行きについては、すべての地域で海外景気の下振れを気にする声があったほか、百貨店の高級品販売などは消費増税をにらんだ駆け込み需要の反動減への懸念が根強い。