「朴大統領の立場は今、凄く悪い」
ネットではたちまち批判の嵐が吹き荒れ、
「グローブは太極旗なのに靴はアシックス……」
「あー、やっぱり親日派独裁者の娘だったか」
「普段ファッションにあれだけ気を使っているのに、アシックスに気づかないはずがない」
「アシックスを履いた=アシックスは竹島スポンサー企業=朴大統領は『竹島』という呼称に賛成」
などと厳しい発言が相次ぐ。朝鮮日報などの主要メディアもこの騒動を取り上げた。
しかし「反日」ムードが強いにしても、いくらなんでも騒ぎすぎではないのか。元時事通信ソウル特派員の評論家・室谷克実さんは、「朴大統領の立場は今、凄く悪い。『叩いてやれ』という空気がメディアの中にもできている」と指摘する。
「国家情報院と軍サイバー司令部による大統領選介入の発覚、また公約見直しなどで、朴政権そのものの正統性が大きく揺らいでいる。その上経済政策はまったく上手くいかず、外交も『ユーラシア・イニシアチブ』のような他国から見たら笑われるような大風呂敷か、あるいは『反日』で、結局何の得点も上げられていませんからね」
その「看板」対日強硬姿勢も、最近では手詰まりの感が強い。今回の件に対しても、「日本の『独島侵略』に適切な対応もできないでいるにもかかわらず……」との声が一部メディアからは出ている。冗談のような炎上騒動は、朴大統領の足元の危うさを示した格好だ。