コンプライアンス委員長は頭取が務める
金融庁の説明によると、個人向けローンに関するリスク管理体制を検査していく中で、オリコとの提携ローンの仕組みについて把握。審査体制についてチェックした際に問題の融資について明らかになった。内部告発の有無についてはコメントを避けた。この時、検査官は反社会的勢力との取引に関する社内報告体制についてヒヤリングしたが、みずほ銀行側は、
「コンプライアンス担当役員までは報告しているが、コンプライアンス委員会には報告していない」
と説明したという。
そこで検査官は担当役員への報告資料を過去にさかのぼって確認し、12年度のコンプライアンス委員会の議事録や会議資料を検証し、「担当役員で情報が止まった」という銀行側の説明の裏付けが取れたと判断した。
また、コンプライアンス委員会の委員長は頭取が務めているため、委員会で出た話題は、自動的に経営トップが把握することになるとも言える。仮にコンプライアンス委員会で議題にならなかったとすれば「経営トップに報告が上がっていなかった」という説明も、一応は、つじつまが合うことになる。